「学校教育」タグアーカイブ

福岡県の金塊盗難事件で名古屋市を拠点とする半グレ集団が逮捕、 生徒に体罰をした60代教師が母親にも暴力

刑務所が新たな犯罪計画の情報交換の場になるのは皮肉だが、半グレ集団は表向きは土木建築や飲食の看板を掲げて、裏で『特殊詐欺・窃盗強盗・恐喝』の金目当ての犯罪を組織的に行う厄介な存在だ…。

<博多金塊盗難>「刑務所仲間から情報を聞いた」容疑者供述

40代で不良グループと聞くと、いい年してバカげたことをする中年のイメージになるが、実質は『ガラの悪い雰囲気の企業体』で『グレーゾーン・犯罪での金儲けの組織』の意味合いが強い。犯罪以外の本業(土木建築・中古車販売・飲食など)もそれなりにしていたりで、急に羽振りが良くても犯罪収益かどうか見極めは難しい。

続きを読む 福岡県の金塊盗難事件で名古屋市を拠点とする半グレ集団が逮捕、 生徒に体罰をした60代教師が母親にも暴力

日本の『学校生活+ブラック部活動』は近代の長時間労働に適応するための規律訓練でもあるが…:長く自宅外で活動する意思・体力

休みなく夜遅くまで部活に励む学校生活は『長時間労働・上下関係』の規律訓練で、少なくない企業では今もそういった人材は歓迎される。特別な能力のない多くの労働者にとって会社適応の手段でもあった。

やばい「ブラック部活動」 保護者「まともに休日がない」と悲鳴

近代の学校制度や国民教育の原点は『労働者・兵士の規律訓練』であり、戦前戦後までは『長時間労働・上意下達(理不尽な上下関係)』は否定すべき悪ではなく、何とか適応しないと貧窮する庶民の現実だった。無論今もそういった側面は完全に解消されてはおらず、就活面接で『残業・転勤を嫌う発言,反抗的態度』はマイナスだ。

続きを読む 日本の『学校生活+ブラック部活動』は近代の長時間労働に適応するための規律訓練でもあるが…:長く自宅外で活動する意思・体力

道徳教科書検定でパン屋を和菓子屋に変更した問題:伝統文化の尊重や郷土・国を愛する態度の本質を考えたい

和菓子が『伝統文化の尊重』、パンが『舶来の欧米文化による感化』とするような道徳教育の指導要領の解釈は小手先かつ時代錯誤に過ぎないが、現代人の道徳の中核にあるべきは『自分以外の他者の人権の尊重』だろう。

<道徳教科書検定>「パン屋」怒り収まらず

人として踏み行うべき道徳教育と戦前的な国民教育の混同によって起こったアドホックな『パン屋・和菓子問題』だが、考えるべきは『パンを食べる人は日本文化を尊重してない』というような表層的な善悪(仲間と敵)の判断・決めつけをしてはいけないということである。他者の気持ちや人格の傷つきを想像して行動できるか。

続きを読む 道徳教科書検定でパン屋を和菓子屋に変更した問題:伝統文化の尊重や郷土・国を愛する態度の本質を考えたい

教育勅語の教材使用は何が問題になるのか?:儒教道徳は君臣秩序・滅私奉公が中心で『他者の心』にはあまり配慮しない

教育勅語は儒教道徳がベースで『君臣秩序・ご恩と奉公(命を捧げるお上への恩返し)・上下関係の教条化』など現代の憲法とそぐわない部分もあり、家族・友と仲良くは敢えて教育勅語でなくとも良い。

教育勅語の教材使用「積極的に活用する考えはない」菅氏

教育勅語の問題は、人は平等ではない、本人の行動に責任がなくても『滅私奉公・服従や遵守』というような一方的ロジックが多いことだろう。例えば、親孝行・先祖崇拝は儒教では絶対原理だが、『打たれても親の杖』のように殴られたり虐待されても親は親だから敬って孝行しなければなりませんといった教条主義の類が多い。

続きを読む 教育勅語の教材使用は何が問題になるのか?:儒教道徳は君臣秩序・滅私奉公が中心で『他者の心』にはあまり配慮しない

現代日本の大学教育の効用と貸与型奨学金を借りすぎることのリスク:奨学金を借りるなら働くビジョンも必要

日本の大学教育は医歯薬看系の学部を除き『職業教育・資格や免許』の側面が弱く、卒業すれば確実に平均所得前後を稼げるわけではない。親世代の大卒ならそれなりに稼げるの見通しの具体化が必要だ。

ルポ・奨学金に奪われた未来、仕送り激減、ブラック企業への就職…

数百万以上の奨学金を借りる事は、無利子に近くても『長期間にわたる固定の支払い』が発生することを意味する。固定費は一つが少額でも家賃食費・水道光熱費・スマホ料金と積み重なるとすぐ10~20万以上の金額になる。卒業までにどんな仕事・資格・方法でどのくらい稼げそうかの見通しを早い段階で立てる必要がある。

本来、親の資力に影響されにくい機会の平等を担保するため、大学までの教育過程全体の無償化を進めるべきだが、そのためには『大学全入化の改革(大卒を就活の最低ベースラインとする企業・個人の意識変革)』が必要で、『大学に入学すべき能力・目的・適性がある一定数の人材』だけが大学に進むようにしないと無理だろう。

続きを読む 現代日本の大学教育の効用と貸与型奨学金を借りすぎることのリスク:奨学金を借りるなら働くビジョンも必要

森友学園の国有地払い下げ問題と過度の愛国主義教育:個人の人権と価値観を麻痺させるヒエラルキー

○森友学園の異例の国有地払い下げに、安倍首相夫妻や自民党の有力議員が対価のある口利きで関与していれば安倍政権が倒れるかあっせん収賄で逮捕者が出る恐れもある。財務省理財局のいい加減な仕事・癒着は酷いな……

“激安国有地”の森友学園 安倍夫妻と「愛国」理事長

賄賂を受け取っての政治家の口利きが仮にあったのならば古典的な金権政治の腐敗だが、政治家と役所・官僚の力関係の図式は分かりにくい。有力政治家が不正な口利きをしてきた場合、官僚がそれを聞かなければならない義務があるわけでもなく、リークや告発をされたら困るのは政治家。証拠資料まで丁寧に破棄してくれて必死に抗弁する財務官僚…

鴻池祥肇議員の取ってつけた『ガラの悪いコンニャク答弁』は、逆に政治家の介入疑惑を強めた観もある。コンニャク持参で投げ返されたカネにモノ言わす籠池泰憲理事長が『2年間でたった20万の政治献金』でしつこく陳情に来るのは腑に落ちない印象もあるが。 鴻池氏は公人・議員としての会見で言葉遣いが乱れ過ぎだろう。

上西小百合議員も醜聞や問題はあるが、塚本幼稚園の幼児教育の方針・実態を視察して、『異様』と判断しブログにアップしなかったのはまっとうな判断ではある。籠池理事長は自民党に国有地値引きのあっせんを求めつつ、自民・安倍政権を幼稚園児に礼賛させていて、子供を自分の学校ビジネスや政治信条の道具にしている。

『愛国心』を高揚させるための戦前回帰や教育勅語の何が問題なのかと籠池理事長やそれに賛同する日本会議・安倍政権のメンバーは言うが、一般庶民が言うならまだしも政治・教育の権力を握る人物が戦前回帰を求めるというのは『一般国民の人権・自由が邪魔(とにかく権力・自分たちに黙って従え)』と言っているだけである。

愛国心は個人の自発的な『郷土愛・歴史認識・自己同一性』のためなら正当化され得るが、権力者がトップダウンで愛国心・自己犠牲を押し付ける事には往々にして『国民の道具化・使役化』や『排他性と仮想敵・戦争の不可避(庶民が犠牲になる戦時体制)』と結びつくリスクがある。錦の御旗を掲げるならず者が増える。

森友学園の籠池理事長の『政治癒着の不正な学校ビジネス』や『子供を政権支援の道具(長州藩士の出し物で安倍首相に媚びる)にする教育手法』から見て、理事長のいう愛国心・道徳観が如何に『自分を度外視した政治的・操作的なものか』が知れる。絶対服従すべき天皇・国家の名を使って自分を代理人かのように大きく見せる。

愛国教育の何が問題かの問いを、ふんぞり返った強面な態度や上からの横柄な物言いでする極右的な人の存在が『愛国教育の問題=天皇・国家の価値を使って自分を代理人に仕立てて誰も逆らえなくする』を浮き彫りにしている。教育勅語を肯定するならまず自分が儒教的な士の徳を磨くべきなのに、人を尊重せず荒い言動が多い。

続きを読む 森友学園の国有地払い下げ問題と過度の愛国主義教育:個人の人権と価値観を麻痺させるヒエラルキー