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男兄弟は女姉妹より共同生活が難しくて仲が悪いのか?:埼玉県富士見市の兄弟間の事件

男兄弟は仲が良いか悪いか分かれる。男女のきょうだいより『価値観・生き方・親の接し方の違い』による亀裂は深く、乱暴な干渉・非難からトラブルになる。気に入らない相手を変えようという強制力のでやすさも。

<殺人>兄が帰省中の弟を包丁で刺す 埼玉・富士見

中高年になっても持続的な付き合いをして、仲良く一緒に買い物・娯楽に出かけるのも、男兄弟より女姉妹のほうが多いイメージはある。男は親子・兄弟でも『長期の共同生活』は難しいイメージ、男女なら『差異・負担についての折り合い』もつけやすいが、男は『損得・負担の差異』を修正する言動が直接の衝突要因に。

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現代における女性の結婚・出産・育児の欲求と母性神話の限界:消費社会・自己愛の時代に子を持つという決断

女性の母性本能は、妊娠中・産後の性ホルモン分泌など部分的に生理的裏づけを持つが、『出産・育児』を自然に自動化するほどの影響力はない。昔は『共同体・世間の同調圧力と性別役割』が母性と混同された。

「私、自信がないから……」 女性が思う「子どもいらない」理由とは? 女のホンネ

昭和期までは『男性の仕事と扶養・女性の家事育児(出産)』は、個人単位でそれをするかしないか選択するものではなく、家・社会・世間から『当然の義務・性別役割』としてお膳立てされるもの。それに逆らう選択をした人に対する差別・偏見(数の圧力)は強く、よほど能力・信念でもないと選択肢はあるようでなかった。

結婚して子供を産むのが女の幸せかどうかは、出産したその人の覚悟と自分から子供への関心のシフト、人生観に拠るが、人は『自分が下した重要な選択・決断』に一貫性と責任を求めるので、過半の人は『子供を産んだ経験・子供がいる現実』を肯定的なもの、幸せの要因として認める事になる。認めなければ自己否定となる。

人間が不幸・不遇を愚痴り自らの現状を否定する時は、『自分が自発的に選択・決断したという主体性』が失われている時だ。結婚なら『相手がしつこいから結婚して上げた』、出産なら『夫(親)がどうしても欲しいというから無理して産んだ』の認知があれば、よほど順調な展開に恵まれなければ責任転嫁の不幸に陥りやすい。

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百田尚樹『殉愛』を巡るさまざまな新証言と晩年に現れやすい妻・家族との絆の問題

百田尚樹は小説の作品には面白いものもあるが、安倍政権への思想的な異常接近やネット上での口汚い罵倒・反論などが明るみに出て、『人物としての癖・乱暴さ』の方が話題になりやすくなった感じがある……良くも悪くもキャラクターが強すぎるのかも。

百田尚樹氏の『殉愛』に続々新証言 たかじん氏が前妻に頼んだ「看取り」

『殉愛』はやしきたかじんの晩年を軸にしたドキュメンタリー(ノンフィクション)と銘打たれているが、『取材する範囲・取材内容の質』に甘さが多く、『百田尚樹が書きたい(売れる)と思った物語の設定・枠組み』に半ば強引にやしきたかじんとその周辺の関係者を配置していった作品のように思える。

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北海道南幌市の高校生による『母・祖母殺害事件』の殺害に至るまでの虐待的環境の経緯と報道のあり方

北海道南幌市の高校生による『母・祖母殺害事件』の減刑嘆願書(家裁送致嘆願)の報道で、『スッキリ』のテリー伊藤が女子高生を責めていた初期の意見を撤回して『掌返しのコメント』をしていたのが印象に残った。

『親殺しの事件の道徳的な評価・断罪』は自分の生れ育ちや年代・立場によって条件反射的な感想が出やすいが、『親が悪くて殺されたのかもしれない(親に殺されるだけの虐待・嫌がらせなどの相当な落ち度があったのかもしれない)』という仮定が強い人とゼロの人の違いは顕著ではある。

今回の事件では、祖母が子供嫌い(孫嫌い)で周囲にも『孫が3人もいて恥ずかしい、可愛いと思ったことがない』などと愚痴を言い、高校生が小学校低学年の頃から召し遣い(奴隷)のように朝から晩まで家事・雑用でこき使って、悪口や侮辱の言葉をぶつけ続けていたという。

思い通りにならなければ、祖母は杖や平手で孫に暴力を振るい続け、孫の住居は豪邸の隣にある『暖房もない粗末な小屋』に決められていたという。真冬には零下10度くらいまで下がる北海道の豪雪地帯なのに、暖房もない小屋で生活するというのは生半可なことではなく、いくら着込んでいても凍えるような寒さの中で生活していたはずで、真冬に寒さで死ななかっただけでも幸運と言えるかもしれない。

どうして高校生がそれまで我慢してきた侮辱・暴力・奴隷的使役に耐え切れなくなって、殺害の凶行にまで及んだかの具体的供述は得られていないが、3人姉妹のうちの姉の二人は『殺すしかなかった状況だった・耐え続けることができないあまりに過酷な生育環境だった』と妹である加害者の女子高生に全面的に同情していると伝えられている。

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能力不足の“シュガー社員”は問題かもしれないが、『褒める・叱る育て方』が原因かは分からない。

ハイレベルな能力や好かれる人柄を持つ人には『褒めて育てられた人・親との関係がフレンドリーな人』も多いが、『興味関心・解決力を引き出しつつ褒める』のは甘やかしとは違う。

豊かな社会で、ほめて育てられ… 甘さの抜けない「社2病」「シュガー」な社員たち

怒鳴られてバカにされ否定されて育てば『逆境に耐える根性・理不尽さを諦める現実感覚』は養われるが、『他者を敵視・値踏みする人格形成(劣る相手に冷淡な人柄)』につながる恐れもある。褒める教育は家庭環境(親の態度)や教育効果、知的好奇心、問題解決力とのバランスで、怒るのではなく『対処法』を考えさせる教育になって機能するものではないかと思う。

何が何でも無条件に褒めるというのは違うと思うが、『失敗すれば怒鳴られる・やる気がなければ殴られる』という育てられ方は、『失敗=悪・意欲低下=ダメな自分』という自己否定の認識を植えつけられ、『次に失敗しないためにはどうすれば良いのか、物事のどこから興味を持てばいいかの自発的な試行錯誤』につながらない。

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家庭(コミュニケーション)と仕事(収入)のどちらを大事にする男が夫にふさわしいか?

“人間性・異性・父親としての持続的な魅力努力”と“仕事(お金)による経済生活の安心感”がセットであれば理想だろうが、現実にはそんな人はなかなかいない。前者の人・男・父としての魅力の期待値が落ちれば、収入が多い方が良いということになってしまうだろう。

究極の選択!家庭と仕事、どっちを大事にする男性を選ぶ?

何年経ってもいつも一緒にいたい、仕事の帰りが遅いと淋しいと思えるような相手と結婚できた人は幸せだろうが、『早く帰っても飯・風呂など世話の要求ばかり』や『もう特別に会話して盛り上がれる話題や共通の関心がなくなった』なら、亭主元気で留守がいいになりがちか。人間ベースか経済ベースか生き方の違いも影響する。

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