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文章を書き慣れれば、主観(自分の視点)を交えない『ファクト重視の文章』のほうが簡単に書ける。

ニュース記事やビジネス文書、論文のようなフォーマルな文章は、『自分がどう認識してどのように考えているのか』という主張をせずに、『客観的なファクト(事実)』だけを抽出して淡々とフォーマットに従って書けば良いので、実を言えば『楽に書ける文章』のカテゴリーに当てはまる。

ビジネス文書に「私は」はいらない

繰り返し『型』を真似して練習すれば概ね誰でも書けるようになり、個人ごとの文章表現力や語彙・比喩の差も分かりにくいのが、『私は』が要らないファクトを簡潔な表現で伝えるための文章なのである。

その意味で、私がどう思ってどのようにすれば良いと考えているのかというオピニオン(意見)やフィーリング(感受性)の部分を抜きにして書く『客観的な文章』は、平板な意識のままルーティンワークで書ける文章なのだが、往々にして『読んで面白いタイプの文章』ではないという特徴もある。

客観的な文章は、他者の心(感情)を刺激する力が弱くて、一般的に無機質な印象を読む人に与える。つまり、何かの情報や説明を知りたいというニーズにピンポイントで答えるための文章なので、書いている人の顔や温度が伝わらず、それらをむしろ隠すべき不要なノイズと見なすことになる。

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