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米国の利上げの決定と米国経済の堅実な成長路線・ドル高への転換:好景気を予感する米国市場と不況に喘ぐロシア・新興国

米国FRB(連邦準備制度理事会)のイエレン議長が、リーマンショックの金融危機を挟み、9年半ぶりに政策金利の引き上げに踏み切った。

米国経済の指標が『雇用・所得・物価』において改善傾向を長く示し始めたことから、『異例のゼロ金利』による景気刺激策を終えることを決断したが、世界経済・為替相場の中心にあるアメリカが日本とEUに先駆けて『異例の金融緩和措置』を終えたことは、逆に米国経済の正常化・成長期待としてプラスに評価される。

お金を借りやすくして企業の経営・投資を支援するために、金利なしでお金を貸すというゼロ金利政策は、資本主義経済においては異例の緊急措置(ローンで金利収入がほとんど入らない+預貯金にほとんど利息がつかない)である。だが、近年は先進国の景気停滞からゼロ金利のほうが常態となる異常な様相を呈していた。

政策金利を急激に上げれば景気引き締め・金融縮小のショックが大きすぎるが、イエレン議長はまず年利0.25~0.50%から緩やかに景気動向を見ながら引き上げていくと発言したことから、世界の市場は極めて好意的に反応した。これに『雇用+所得の上昇』が加われば個人の金融資産と購買力が上昇するから、市場全体に大きな消費促進のインパクトを生むこともできる。

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4代目プリウス(新型プリウス)のインダストリアルデザインや市場の評価予測についての雑感

新型プリウスのインダストリアルデザインの記事を読んだ。『低重心化・空力特性』によって、座席を低くして頭上空間を確保し、側面からのトライアングルシルエットの頂点を前に17センチ戻したという。SUV的なコンフォートより理詰めのスポーツデザインか。リアランプの点灯時の個性、ワンモーションフォルムの変更等。

2~3代目のプリウスのデザインの一貫した特徴として、ボンネットとフロントガラスの境界線に段差をつくらずに流れるようになだらかな直線で結ぶ『ワンモーションフォルム』がある。4代目はこのフォルムをやめて他車と同じく段差を作ったが、低重心化とフロント延長の影響という。フロント延長は取り回しを犠牲にするが。

ヘッドランプは新規性があるとも奇抜とも言えるが『トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー(TNGA)』では走行性能とダイナミックなデザインを重視。シエンタやプリウスα等のヘッドランプとフォグランプとのS字型の一体感のあるデザインを踏襲した感じか。レクサスのスピンドルグリルも好き嫌いが分かれるが。

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ブラック企業の過酷さと自分の仕事に対する納得感の違い, ちょっとしたポニーテール論

営業職で9~18時の虚偽の勤務時間を求人票に掲載しても罰則はないが『採用前の虚偽+採用後の同調圧力や習慣』でブラック企業の環境は正当化される。長期雇用・年功制・健康配慮なしのブラック条件に反発が強まる。

社会的制裁を!「ブラック企業大賞」の功績と課題

1ヶ月間休みゼロ、毎日12時間以上の拘束とかのブラック企業では『身体・精神への負担の度合い+仕事の立場や姿勢』によっては過労死リスクがある。逆に小規模な会社の幹部等で『時間の使い方の裁量権』があり『自分が好きでやっている順調な仕事』なら毎日12時間超のハードワークで休まなくても平気な人も多い。

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赤字決算を出したマクドナルドの底力・安定株主・バーガーのカロリー,野菜のパプリカが好きという話

マクドナルドの底力というか株式市場での強さは、混入事件の不祥事とサラ・カサノバCEOの不人気、四半期決算の利益減、ヘルシー派からのバッシングがありながら、そこから200円以上株価を押し上げてきた所にあるかもしれない。トマトも入ったハムレタスバーガーがあっさりしていて好きだが、今の200円メニューは価格の割には味のバランスが良いように感じる。

マックは『株主優待目当ての安定株主』の比率が高いため、何年も前の株価でホールドしている人が簡単に手放すことがないので暴落しないとも言われる。マックのハンバーガーの欠点として野菜が少ないがある。トマトやレタスの入ったメニューを増やした点(トマトスライスとセットのサラダ)は評価でき更に強化すべきだろう。

タリーズとかのカップアイスが単品250円(飲み物とセットなら150円だが)を考えると、カフェとマックでは空間・内装の付加価値が異なるが、普通に美味しいバニラのツイストが100円は破格の安さではある。マックは太るというが、バーガーとポテト、お茶なら元の量が少なめなので普通の食事より太らない気もするが。

クォーターパウンダーとかビッグマックを頼んで、ポテトのLサイズ、チキン、コーラのLサイズ、ミニパンケーキとかまで追加で食べれば、ものすごいカロリーになるだろうが、金額面からもそこまで大量に頼む人はまずいない。ハンバーガーやフィッシュフィレオとかとお茶・コーヒーなら、腹7分でカロリーは低いだろう。

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日本郵政3社の株式公開とその将来性:ゆうちょ銀行は貯金上限を3000万に引き上げるか?

『ギリシア危機・中国の経済減速・中国株下落・資源下落の要因』で、日経平均は3ヶ月ほど落ち込んだが、『大手の好決算+日本郵政三社上場(時価総額16兆円超)』で再び19000円台に戻した。国債買支えの総本山・日本郵政は、発行株の1割しか市場に出さない(政府が9割保有)世界有数の金融機関だが……将来性はどうだろうか。

20兆円に迫る時価総額で資産全体の1割というポテンシャルは凄まじいが、日本国民の貯蓄のかなりを保有する金融機関だから、まさに日本国の財政・国債の価値と運命共同体の会社だ。日本郵政は完全な民営会社ではないため『利益追及の方策の限界』がある代わり『ローリスクな経営方針の安定』が好まれやすい。

かんぽ生命保険の株だけ一日500円超も上げる異常な高騰を示したが、IPOバブルの印象は強い。日本郵政三社の中では『保険商品販売の規制緩和・民営化のレベル上昇』によって、最も攻めの経営に転換しやすい強みはある。だが少子化・未婚化・所得減で生命保険加入率は年々低下、他の保険会社から乗換えを促せるか否か。

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丸亀製麺の“トリドール”、モンスターストライクの“mixi”など株についての雑感

丸亀製麺のトリドール株は、ここ数ヶ月は安値で低迷していたが、実店舗の客の多さからほぼ確実に好決算を出してくると思っていた。16年3月期連結決算、当期利益が384.8%増の26億円という成長力の高さで、株価が長く続伸して1900円台になってきている。

ハワイやインドネシアなど海外進出も積極的だが売上はまだ500億円未満であり、会社の目標は10年後5000億というが、そこまでいくとちょいと大風呂敷すぎる気がしないでもないが……。

アジア圏への積極進出と海外チェーンのM&Aで、うどん食の習慣を根付かせれば年商5000億が可能という、ビジネスモデルの将来性のビジョンは壮大で株を持っていればその夢に付き合える面白さもある。『うどんという日本の庶民食』でそこまで大掛かりなビジネスを目指す経営者の発想が面白いな。

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