お金を増やすことだけを第一の目的にして他の全てを捨てて働ける人は資本主義では困窮しないが、現代日本は逆に『お金・労働より時間資源を優先する人の率』が増えて労働力・消費の不足に陥りやすい。
ズバリ、質問! あなたの働く第一の目的は「お金」ですか?
本当に一切の自由時間・余暇活動を捨て、朝から晩まで複数の仕事を掛け持ちして働き続ければ、『健康を壊すリスク』さえヘッジできれば特別な能力がなくてもかなり稼ぐことは可能だが、実際は『ほどほどに働きたい人・ある程度の余暇も確保したい人』が多い。大卒でもハードな総合職より一般職希望の人が増える時代である。
資本主義は差異の拡大で共同体的連帯を衰退させ、個人単位の競争原理によって『自他の境界線(私とあなたは関係がなく、私のものは私のもの)』を強める傾向があり、結果として『拝金主義』が多数を占めるに至るが、その背景に金銭万能と生の空虚化が混合した『消費主義的ニヒリズムの罠』も生じやすい。
続きを読む あなたは“お金”のために働くのか?:現代の賃労働と何かの役に立つために働いて対価(金銭・感謝)を得ること →
○500円貯金が流行しているのか、店舗や自販機などで500円硬貨の釣り銭が切れている事が増えた。1000円札で自販機を利用した時、900円弱のお釣りが100円玉のみで出た時はがっかりするものだが、大勢が500円を貯め込むと身近な流通量に影響するかも。
お金持ちがハマる!「500円貯金」の魅力とは?
500円貯金の楽しみは分かるが、はまると短期で大量に貯めたくなり、1000円札で数百円の買い物で強引に500円玉を作りたくなってしまう。980円の料金で1480円を出すまでいくと、とにかく釣り銭で500円硬貨を得る姿勢に。1000円の実質価値が500円以下となり、500円目的の千円札の消費が早くなる。
500円貯金を熱心にしている人だと、680円の会計に対して1000円を出すのは、500円硬貨の獲得機会の逸失に感じてしまう。全種類の硬貨を適当に貯めるよりは貯まるが、10万円分たまる500円硬貨のみの貯金箱でも、満タンにするには結構月日がかかる。500円を意図的にお釣で得てないと、貯まる速度も遅い。
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〇経済成長・国際競争力・雇用の現状においてバブル期のような『今より良くなる期待・予測』がないし、車や遊興で浪費して後で困っても自己責任で叩かれ、誰かが救済してくれるわけでもない。
「バブルおじさん」に若者は冷ややか 職場にはびこる“バブハラ”
経済と人口がシュリンクするプロセスにあり、高齢化率が異常に高まっていることは街の光景を見ても明らか、2025年に3人に1人が高齢者となり、2040年代には現役労働者1人で1人の高齢者を支える歪な社会保障構造に至る。負担が増加することが自明な経済社会構造で遊興・見栄で浪費するキリギリス戦略は危険である。
年齢や勤続が上がれば自然に手取りの収入が増えるという、バブル期前後までの大企業・公務員の終身雇用と年功賃金の前提は、確かに現在でも完全には崩れていないのだが、今後10年、20年とその雇用慣行が維持される保証がなく、税・社会保険の負担率と物価のインフレ率次第では、昇給が追いつかない恐れがでる。
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技術力の向上やデザインの自由度によって、現在の車の外観が作られているが、弱肉強食的な社会の世相を反映して『強そうなソリッドでボリューム感のあるデザイン』のほうが消費者に受けて売れるのもある。
最近のクルマ、顔つきが“反抗期”っぽいのはなぜ? カーデザインのプロに理由を聞いた
昭和末期から平成初期の車のデザインは、現代の基準から見れば『ボディが薄くて貧弱・流線型の複雑なフレーム成形が技術的に難しい(空力特性が低くデザインが画一的)・高級車も車格の大きさ以外のデザインの個性化は弱い』ので、ノスタルジックな思い入れを除けば現代で昭和期の車のデザインだと売れないだろう。
今でもラパンとかビートルとか『丸目の女性らしい柔らかいデザイン』はあるし、ステップワゴンやセレナなどファミリーカーもライトのつり目の角度をやや小さくはしている。大人しく柔らかいデザインが売れ筋の車になるかと言われればいまいちなので、自動車メーカーも売れている車のソリッド系のデザインでアレンジする。
レクサスのスピンドルグリルはネットでは評判が悪いが、実際にレクサスの購入を検討する層では『車格をどっしり大きく見せる視覚効果』で一定以上の支持があるためにやめない。プリウスやC-HRも奇抜なデザインが酷評されやすいが、旧デザインと似た微調整では、同車種の買い替え需要が維持しづらくなっているようだ。
続きを読む 最近の車のデザインのトレンドについて考えてみる:顔つきが“きつい・悪っぽいソリッドで複雑なデザイン”が増えた →
超高齢化社会における年金・医療・介護の社会保障の持続性が疑われている限り、貯蓄をやめ消費が増大する可能性がなく、財政再建と経済成長のどちらかが改善しても『財政悪化・成長限界』の不安は解消できない。
増税三たび延期に布石か=成長重視の骨太方針
2019年の消費税増税の延期は、政財界や公務員制度の抜本的な制度改革による財政支出の抑制があってもなお弥縫策に過ぎない。社会保障費は毎年2兆円近いペースで増額しており、毎年消費税1%以上に相当する税収や保険料が年金・医療・介護で消える、この増加傾向は2050年頃までは止まらず税収増でも追いつかない。
続きを読む 消費税増税を延期すれば日本の経済・財政・社会保障は良くなっていくのか? →
医師の高額年俸に残業代が含まれる旨の労働条件の契約書を、雇用した時点で提示しておくべきだった。残業代を支払うなら初めに年俸額を微減させて、割増時給の金額を明示しておくべきなのだろう。
高額年俸の医師にも残業代支払うべき? 最高裁判断へ
医療には社会福祉・倫理の側面が強くあるが、一人前の医師になるまでに相当な学費と勉強・研修のコストがかかり仕事も激務で患者に責任も生じるので、それなりの高所得を担保してほしいという言い分も分かるが、年俸2000万円に近ければ十分な高所得ではある。『年俸制』と『給与制・時給制』はそもそもの考え方が違う。
続きを読む 高額年俸の医師にも残業代(割増の時給)はきっちり支払うべきなのか?:年俸制と時給制と高度専門職 →
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