「育児」タグアーカイブ

講談社の『モーニング』編集次長による妻の殺害事件について考えたこと

講談社のモーニング編集次長・朴鐘顕容疑者による妻の殺害事件は、『4人の子供の育児を妻任せ+妻の仕事の否定(いつの段階からかは不明)』が原因の中心にあるが、数ヶ月の育休を取って『イクメン・円満家庭のアピール』をしつつも、現実に『育児が回らない家庭・妻の疲弊状態の放置と隠蔽』をしたツケが回ったのだろう。

朴鐘顕容疑者は育休は取得したものの、典型的な出版社の出世路線のハードワーカーで、連日朝早くから深夜・早朝までの仕事が常態化しており、深夜0時前後でも早い帰宅、下手すれば帰宅が午前5時を回っていたらしい。そんな帰って寝る他ない労働形態で育児参加はほぼ不可能だが、妻と育児を巡る口論が頻発していたという。

この事件が多くの非難を集めた理由の一つは、朴鐘顕容疑者の『妻の死を自殺に見せかける卑劣な隠蔽工作・浅はかな虚言』にあり、妻の死を何も悲しまない保身のみの態度にあった。妻を絞殺した複数の証拠や血痕がある状況で、『階段からの転落』や『物理的に不可能な衣服での首吊り自殺』に説明を変えるのは姑息に過ぎる…

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16歳で出産して夫婦で自立的生活をしている高校生夫婦は羨ましいのか?:早婚・早い出産のメリットとリスク

中年で結婚・子供を今から求めている人は羨ましいかもしれないが、16歳からの実際の不自由・拘束を経験せずに語ってるだけで当事者・同世代の感覚とは違う。

16歳で出産、親から自立して生活する高校生夫婦が羨ましい! 学校に通いながらバイトで家計をやり繰り

37歳の人が16歳の頃に子供を作っていればもう21歳かあ、後は第二の人生を楽しむぞというのは『子育てをしてないのに子育てが終わって成人の子がいる気持ちになれるから羨ましいだけ』で、実際に16歳で子供を持ち他の同世代が自由に勉強や恋愛をやっている時に働き詰めで育児をするのは、大半の現代っ子は嫌がる。

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デザイナベイビーによる理想の子供と人間の自己保存欲求:現代人の主観的幸福度は低いのか?

○愛する人の子孫を残したい感情がある限り、デザイナーベイビーは回避されるが、『生物学的魅力でなく必要・条件で選ぶ婚姻の前提』が重ければ、精子卵子のバンク・遺伝子操作に誘惑される人が出る。

理想の子ども“デザイナーベイビー”は、すでに生まれている?

生物学的魅力と関係的・情緒的な絆によって男女が結びつく限り、デザイナーベイビーは『不自然・人間否定のテクノロジー』として拒絶される。先進国でデザイナーベイビーの話題が持ち上がる背景には、恋愛・結婚など性選択の基準や心理が『過去の社会慣習+生活の必要』からズレて個人の自己愛的な選好になっている事がある。

現代社会で増える格差や不遇感によって、生まれながらに人は平等の権利を持つとする近代啓蒙の『普遍的な人権・自由』の虚構性や欺瞞性が見透かされやすくなっている事は少子化とも無関係ではない。昔の階層・労働の運命的再生産に代わるロマンティックラブと成長経済が支える物語的な明るい未来の幻想に酔えない人が増えた。

現代の先進国・資本主義社会では『自己責任・能力主義・結果や美の重視』の価値観を信奉する人が多くなり、人の内面や行為のプロセスへの関心が低くなっている。デザイナーベイビーの技術・欲望・倫理はそういった能力主義や結果重視の延長上にあるが、離婚未婚の増加(運命論の衰退)や性の忌避感も拍車をかける。

デザイナーベイビーは、人の歪曲したエゴイズム(理想自我)や能力主義の反映だが、その具体的な考えや行動は『異性の存在や全体を運命的に愛し抜く事の困難化(ロマンスや義務の溶融)』であり『人間を能力・魅力・コストなどで評価する経済的フレームワーク』である。稼ぎや魅力にこだわり過ぎる先に遺伝子操作が待つ。

だが精子バンク・卵子バンク・デザイナーベイビー・人工子宮などが生殖方法として一般化するような未来社会がやって来たとしたら、かなりの確率で人類は滅亡(自己保存の本能弱化)の道を歩むだろう。デザイナーベイビーは自己保存ではなくむしろ自己否定であり、子孫を残して社会を持続させたい欲望の動機づけとして弱い。

○明治期には『貧困が大衆の所与の条件』で、国民が分相応に生きる自己限定をしやすかった(無謀な欲望・理想を持つことを戒められてきた)違いもあって、今よりも主観的幸福度が高かった可能性もある。現代は子供時代から学生まで夢を持たされ裕福に楽しくやってきた人が多い世代であり、『逆境・不遇・挫折』に脆弱な人が増えたのかもしれない。

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東京・44歳母が小6長男を殺して死ぬ心中事件:子供の人権保護と親のメンタルヘルス(親子関係と歴史の悲劇)

母子の無理心中事件が続くが、自分一人では生きていけない(育てられない)『女性の孤立・離婚・貧困』を背景に、(自分が死んでしまうと)子供も一人では生き抜けずに悲惨な人生に陥っていくという『自己投影』が為されて道連れにしやすいのだろう。

<無理心中か>44歳母と小6長男死亡、帰宅の父発見 東京

父親が帰宅して母子を発見したとあるが『夫婦関係・親子関係・メンタルヘルス・経済生活』の面で自殺願望を感じさせる不安定な兆候はなかったのだろうか。出生時点で親が人生・仕事・生命に対しポジティブな認識・展望を持っていないと育児は困難になりやすいが、親が強い自殺念慮・虚無に駆られた場合、子供の保護が必要だ。

一般的に自殺・心中の動機になるのは、うつ病、経済状況の悪化、社会から取り残されて困窮を深める孤独・疎外、生活再建のために働く意志の低下などだろう。夫がいて経済生活は成り立っていたのに心中となれば『妻のメンタルヘルス・破滅的な人生観・子供の病気や障害・夫婦や家庭の問題』等が想定される。

子供を道連れにする心中事件は多くの人には無縁の問題だが、『離婚と女性の貧困・母子の社会的孤立・子供(母親)の病気や障害の悲観・核家族の機能不全』など追い詰められた状況になった時、自分と子供の未来をどう思い描いて対処できるかで変わる。破滅的・虚無的・自棄な人生観に圧倒されやすい親は注意・支援を要する。

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『褒める教育』と『叱る教育』と『貶める教育』:学ばせるのは自発性か服従性か

適切に褒める事は『正の強化子』で自己評価を高めて柔軟な思考・行動を発現しやすくさせる。『無闇な賞賛(へりくだり)・注意しない(何でも容認)』は褒めて育てる教育ではなく、歪な上下関係や自己中心性、向上心欠如、虚弱性になりやすい。

「褒めて育てることの弊害」が囁かれはじめている

『褒める教育』というのは、子供を何でも自分が一番の王様にするための甘やかしではなく、子供の自発的な行動力や好奇心を引き出すために『子供の人格・失敗・試行錯誤を否定しない(頭ごなしに馬鹿にしない)』という事である。適切に『叱る教育』も必要だが、子供の自発性を潰して従わせる『貶める教育』と混同されやすい。

自己肯定ややる気を試行錯誤で伸ばしていく『褒める教育』は、『明るい人間関係+民主的・自由主義的な環境+知性・創造性・自発性が求められる仕事』との相性が良いが、確かに『攻撃的で嫌な相手+ストレスの強い環境+とにかく規律や作業に従う場』などに耐えられない脆弱なメンタリティーを醸成する可能性はあるだろう。

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『保育所に頼るな、子育ては親の自己責任』の自民党の山田宏・前杉並区長、お前が言うな案件か…

古代ギリシアのソクラテスや古代中国の孔子、聖書のイエス・キリストの昔から、自分ができていないことで他人を責めるな(自分ができないことを他人に強いるな)という『知行合一の徳性・ノブレスオブリジェの自覚』が語られてきたものだが……現代の政治家・権力者の語る道徳論や人生論の多くは『俺(私)だけは特別扱いせよ・一般国民はもっと刻苦勉励(自己規制)せよ・自分はできないがそれは問題ない(詳細の回答は拒絶)』というダブルスタンダードの厚顔無恥を隠そうともせず、自信満々の発言に自分が率先して反するような行動をして自滅している。

男性の育休取得率の増加を政策課題に掲げた自民党の宮崎謙介元議員は、育休を取りながら妻の出産直前にタレントとの不倫・自宅密会に勤しむというギャグのような不倫行為で自滅して議員辞職した。

育休中も税金から歳費(給与)全額が支払われる国会議員の特権性を考えれば、支持者でもない有権者に対する違背でもあるだろう。当然、男性の育児参加(イクメン増加)とか育休取得率の上昇とかいう政策目標についても、発言と行動の大きなズレによって説得力が皆無となる。

『保育園落ちた、日本死ねブログ』が話題になっている時、前杉並区長の山田宏氏が『まぁ落書きですね。産んだのはあなたでしょう。まずは親の責任』という発言をして物議を醸した。

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