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若者が選挙の投票に行かない理由、PCデポの解約料21万円は高いけれど「訪問サービス」はコストもかかる

○政治に正解はないが、政治の選択や政党の支持には「理由・立場・利害・思想」がある。若者の多くには「政治選択の決め手となる理由・立場(ポジション)」が欠けている。

「間違った投票をしたくない」は正しい? 選挙に行かない若者の「言い分」 投票に尻込みする胸の内… (http://mixi.at/agt4anL、10月22日)

投票をする大人でも「自民党・安倍首相が絶対に正しいと思っている人」もいれば、「自民党・安倍首相だけには絶対に政治を任せてはならないと思っている人」もいるが、どちらの政治選択が正しいとか間違っているとかはない。前者も後者も政治選択をする人それぞれの「理由・立場・利害・思想」に基づいているだけである。

政治に「唯一の正解・普遍の歴史法則」があるとして全員を従わせようとして悲劇を招いた思想として、かつて史的唯物論・暴力革命を前提として科学的社会主義を標榜した共産主義思想(マルクス主義)があった。あるいは、個人は国家・民族の維持発展のために滅私奉公すべきとする極右の民族主義・国粋主義があった。

国家を覆い尽くした共産主義も民族主義も、それに反対する大勢の人たちを監禁・投獄したり虐待・虐殺したりした。両者は異論を許さずに踏み絵を踏ませて裏切り者を炙り出す性質を持った。同じ人間・国民であっても残酷なことができたのは、「絶対に正しい前提・我々は間違わない」が虐殺・弾圧を正当化したからである。

普通選挙と投票権とは何か、「絶対に正しい政治・前提」などはこの世にはないこと、正しいと思い込んでもしてはならない政治決断があること、権力は国民個々人(人権を持つ主権者)から一時的に付託されているに過ぎないことを確認する文明人の儀式である。「異論反論・反対勢力の存在」を認めるからこそ選挙をするのだ。

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20代の外出頻度の減少と70代のほうが外出回数が多い理由:若者がひきこもりという話でもない

20代の若い世代は「外出しなくても一定の友人関係があり会話・承認の欲求が満たされる(逆に疲れる)」もある。高齢者は外に出て地域住民や店員と触れ合わないと孤独な人が多い。

20代の外出、70代下回る=スマホ普及、自宅で完結-6割が「引きこもり」自認 (http://mixi.at/agfdN92)

若い時期の方が「まったく知らない他人と会話しよう・外出して誰かと触れ合おうという欲求」はないもので、「学校・バイトの知り合い、友人・恋人の範囲内」だけでコミュニケーション欲求は満たされてしまい、関係ないおじさん・おばさん(爺ちゃん・婆ちゃん)からあれこれ話しかけられると煩わしく感じやすい。

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75歳父親を蹴り殺した42歳息子。現代で仲の悪い老親と同居する難しさ, 若者の“中二病離れ”について雑感

○どんな親でも子は孝行すべきの儒教道徳の時代ならばともかく、現代は「親を尊敬か軽蔑か・親に感謝か憎悪かの成育歴の違い」でその人が想定する親子のイメージが180度違い、相互理解もかなり難しい。

75歳父を数十回蹴って殺した疑い、同居の42歳逮捕 (http://mixi.at/aeVDMvS)

子に責任を多く求める人もいれば、親に責任を多く求める人もいるが、「数十年以上に及ぶ親子関係の内容」や「親の子に対する育て方や干渉の仕方・子の親に対する接し方や価値観」などが分からないと、殺人自体は犯罪の悪事であるが、責任配分や善悪の程度を含めて一方だけを責めても実態と食い違っていることは多いだろう。

そもそも、男同士は親子であれ兄弟であれ親友であれ、「密着的な同居(生活空間の共有)をするとトラブルが多い傾向」を理解しておいたほうがいいかもしれない。男の同居のストレスは、遺伝的・進化的な原因もある。ゲイの人など個人差はあるが、単純に「縄張り意識・主導権争い・力での抑圧」になりやすいのだろう。

中年以上の兄弟の同居も、収入の格差や就労状況などによって、お互いのプライドを傷つけ合う非常に激しい喧嘩は珍しくないようだが、男同士が嫌々ながらも同居する状況というのは、端的に「お金がなくて同居せざるを得ない・仕方なしに一緒にいる」が多いので余計にちょっとした生活態度の不快感などでトラブルを誘発する。

殺人まで発展したこの父子関係でも、ここに温和な調停役のお母さんなりお姉さんなりがいて、介護的な役割を代理していたならば、この40代の息子も「まあまあ、ここは私たちに任せて」とでも言われて、殺人に至るまで蹴り続けなかったかもしれない。男所帯は貧困になって追い詰められれば、暴力の支配が前面にでやすい。

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10代の恋愛感情のもつれによる死傷事件:異性に対する独占欲・嫉妬心との向き合い方を学ぶこと

10代の恋愛に安定感はないし、性格や恋愛観によっては交際数ヶ月で相手を乗り換えるのもザラなわけで、相手が気楽に変わるタイプなのに自分だけシリアスに思い詰めてもバカらしいと気づけるか否か。

<a href=”http://mixi.at/aeALZVL”>「彼女取られ殺そうと」=高校生死傷、逮捕の高1―埼玉県警</a>

加害者がそんな性格だから振られたの意見も多いが、浮気にせよ不倫にせよ、ただ別にもっと気に入った人(条件の良い人)が出てきたからそっちに変えるというような人はいくらでもいる。特に若くてそれなりにモテて思慮深いタイプでもない女性は、一般に切り捨てる男の内面まで深く思いやるほどの感受性はないのが普通だろう。

女性はリアリスト。特に複数の力ある男性をいつでも魅了できるだけの自信と美貌・若さのある女性はハイパーリアリストであると理解しておけば、女性を逆恨みすることはなくなる。切り捨てられる時には『自分の魅力・経済力・将来性のいずれかが他の男に劣っていた可能性』を考えれば、新たな男ができても理由は分かる。

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なぜ『おばさん(おじさん)』と呼ばれると現代人はショックなのか?:結婚・出産の個別化とアンチエイジング・若さ重視の文化

おばあちゃんと呼ばれて気にする70代以上の人は少ないだろうが、30~40代前半は『若くもなく年寄りでもない年代』で、自意識も見かけも呼称の受け止め方も個人差が大きい。

「おばさん」と言われたことがなかった38歳女性、「初めておばさんと言われて」大ショック

『おばさん』も『おじさん』も中年期の男女を指す代名詞だが、その語感には『もう若くはない人・華やかな時期が過ぎた人・色恋の現役ではない人』といった意味がどこかしら含意されている。男性がおじさんと呼ばれるより女性がおばさんと呼ばれる方が気にする人が多いのは、若さと美で見られやすいジェンダーの影響だろう。

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若さの価値と老いの自覚:若いというのはどういうことか?老いを受け入れられなければ苦しい

若さとは『説明・解釈・蓄積を必要としないストレートな力と健康』である。成熟とは他者との関わりや蓄積・運命・限界によって解釈される『自己存在の納得と赦し』だろう。

年をとって分かったこと 「40過ぎたら毎日どこかが痛い」「季節のものが愛おしい」

若いということは、客観的な年齢もあるが、『今の自分を大きく向上させ環境・関係を変えられる自信や体力』があるということでもあり、『過去の蓄積・しがらみ』を振りほどく力を潜在的に持つ。年齢を重ねると役割や関係、責任が良くも悪くも積み重なり、自分と他者にとっての『自己像の固定化』で保守的になりやすい。

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