「若者論」タグアーカイブ

若者世代の草食化・恋愛への無関心化:魅力的な異性とふれあう楽しみもあるが、人間関係にリスクや不快(面倒)はつきもの。

異性の魅力や情緒・性の欲求を完全に無視するのは認知的不協和だがそうなりやすい若者世代の経済問題や異性選択の変化もあるから簡単ではない。

若者世代が「面倒」「コスパが悪い」と恋愛を完全否定 カップル見ても「一緒にいて何が楽しいんですか」とバッサリ

恋愛するか否かとは無関係に『好感・魅力を感じる異性とのちょっとしたダイアログ(対話)・知覚刺激(顔を見る)』は楽しいものであるはずだが、自分が若くて相手の女性も若いという時は、逆に用事もないのに気軽に声を掛けづらい、『自分の好意・欲求』を知られる事に抵抗が強い(変なプライドからの無関心)もあるかも。

若い時は明らかに自分より魅力的な異性には確かに声をかけづらい、よほどアクティブで社交的(自信家)でない限り自分など相手にされないのではと構えがちだが、中年世代は逆に『恋愛云々を抜きにした異性との会話・軽口の賞賛を楽しめる余裕・厚かましさ』が備わったりで社交や会話の動機づけも面白い面あり。

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SEALDsの奥田愛基さんに対する風当たりの強さ:若者の政治参加を否定しないバックアップの必要性

若者の政治参加の必要を説きながらも、実名の若者が『政治的な主張・運動』で目立てば、雨霰の誹謗中傷・人格攻撃を受ける現実がある。選挙の白紙委任を許さぬとするデモも民主主義の一環としてその活動の自由を承認すべきだと思う。

「大学生の夏休みだけの活動じゃない」 SEALDs奥田愛基さんが今後の展望を語る

安保法案に反対してデモを行うSEALDsの活動、奥田愛基氏の政治的主張に対しては賛否両論あるだろうが、デモ・政治主張(政治参加)する自由そのものを否定することはできない。『反対意見』を超えた『言論弾圧・人格攻撃・過剰なプライバシー侵害(若者たちへの将来の社会的制裁をほのめかす威嚇)』は許されない。

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若者の自殺と誰にも相談しない心理:相談に乗れば他者を救済できるか?共感・援助の難しさ

自殺を忌避・断罪すべき絶対悪と見なして自殺者を責めるような意見もあれば、自殺を個人の自己決定権の一部や生命力の希薄さによる運命と見なして自殺者を容認するような意見もある。

■高1女子が転落死=飛び降り自殺か―新潟

大半の人は差し迫った『自殺願望(消えてしまいたい衝動)』に今の時点で囚われているわけではないので、実際に自殺企図をして死んでしまう人の本当の心理や衝動、苦悩について十分に共感することができない。

共感も受容もできないから、その自殺衝動を抑制する方向に誘導する話し合いを粘り強くすることは極めて難しい。自分の人生や人間関係で忙しい大半の人は、第三者の自殺願望の心理を短時間であれば聴くかもしれないが、毎日毎日延々と嫌なことを聴き続けるストレスフルな作業からは逃げ出してしまうだろう。

自殺が起こった後で人々は『相談してくれていたら・誰かを頼ってくれていたら』とはいうが、実際には差し迫った自殺願望や終わりのない希死念慮を抱えた人の話し相手になるということは生半可なことではなく、非常にストレスフルでうざったくて面倒な作業である。

金銭的対価を貰う精神医学やメンタルヘルスの専門家でさえ、筋金入りの自殺志願者や境界性パーソナリティーのしがみつきからは逃げ出してしまうか、感情移入を控えた機械的な対応(投薬)だけをして境界線を引いて巻き込まれないように自衛することは少なくないくらいなのである。

大半は途中から我慢できなくなって聴いている側の人間のほうが『甘ったれるな・誰だってつらくても頑張ってるんだ・いつまで意味のないことを考え続けているんだ・現実を見てやるべきことをやれ・人を暗くさせるような話ばかりするな(私の人生までつまらなくなる)・死にたいなら私に宣言せずにやってくれ』という叱責や説教、諦めになっていくのが関の山である。

あなたが死んでしまうくらいなら、私は何日間でも、何ヶ月間、何年間でもあなたが訴える『人生がつらくて死にたい・生きることに意味がなくて苦痛なだけだ・自分には価値がなくて他人にも社会にも興味がない・誰かが憎くて憎くて仕方ない・生きていくのが面倒だから何もしたくない・学校も会社もずっと行きたくない(ありのままの無為な私でずっといいよと言って欲しい)』といった内容のネガティブな話題を粘り強く聞いてあげると言える人、更に実践できる人がどれだけいるだろうか。

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女性は恋愛で男性の外見・容姿をどれくらい重視するか?:『ただしイケメンに限る』という言説と実際の恋愛

男性の外見(容姿)の重視度は“女性の年齢・文化圏・興味の広さ深さ”にも拠るが、容姿にこだわる男は『自分を見てくれる合う女性』に無関心で、共通点のない女ばかり見ている事が多い。

「ただしイケメンに限る」という嘘――女性は外見を判断の第一にしていない

若い女性で、誰が見ても外見の魅力が抜けている、周囲も美人で華やかな友人が多い、ファッションや髪型、恋愛等への興味以外の関心事が少ない女性(若い外見重視の男が惹かれる型)は、多くの男にとっては『ただしイケメンに限る』というより『住む世界・興味の範疇が違いすぎる女性(会話が弾まない)』である事が多い。

社会的バランス理論では男女の総合的な魅力が釣り合う異性を選択する蓋然性が高いとされるので、財産・職業が影響しづらい若い世代では『容姿・会話のノリ』の影響度が高まりやすい傾向はあるが、外見がダメだからという人は、『普段自分が殆ど見ていない層・文化圏の女性』に『自分の人間性・話題に合う人』がいるもの。

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高校生はなぜ“キス動画”を“リア充の証”のように感じてアップしてしまうのか?

子供の恋愛は『二人だけの閉じた関係で得られる快楽・喜びの量』は意外に小さい。相手だけがいれば幸せではなく、見栄えのする異性と戯れる幸せな自分を友人知人に見てもらいたい承認・自己顕示とその拡張が影響する。

尾木ママ、高校生に流行中の“キス動画”に警告 「必ず被害被り後悔する」

『相互の内面・対話・生き方の魅力』を味わう恋愛は、双方の人間性や世界観の一定の成熟が要求される。中高生では見栄えの良さ(イケメン・可愛い)やノリがメインの恋愛が多く『自慢の彼氏彼女(自分にのめり込む相手)を見せたい』という『相手との付き合いの外にある承認欲・リア充自慢』がキス動画投稿の動機にもなる。

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若者の『○○離れ』:雇用構造の変化・将来不安・脱コミュニティ化・自他の分離との相関

若者の『○○離れ』の多くは、『お金がかかるモノ・活動・嗜好品からの離脱』として解釈できるが、『活字離れ』は記事にあるように電子ブックも含めた『ディスプレイを介したテキストの閲覧』にかなり置き換えられた影響もあるだろう。

『テレビ離れ』もウェブとの競合によって視聴時間が減少したと見ることもできるが、テレビの視聴率に占める中高年層の割合が高いために、『高齢者に合わせた番組・広告・ニュース・社会時評の編成』が多くなり、若者にとって必ずしも見て面白いメディアではなくなってきていることも影響している。

若者が離れているものランキング Top5

若年層の雇用構造の変化は『非正規雇用率・低賃金労働率の上昇』をもたらしているが、このことは『今のまま働いていればいずれ自分は中流階層になれるだろうという合理的予測』を困難にし、『将来不安・貧困回避のための節約・貯蓄の姿勢』を強めることになる。

もう一つはブラック企業問題やワーク・ライフバランス志向とも重なるが、日本の企業社会における働き方の選択肢は『フルタイムで丸一日を費やす長時間労働をする』か『パートタイム(非正規・バイト)で短時間労働をするか』しかなく、『ほどほどに働いてある程度余裕のある収入を得る』ということが実際には難しい。

“お金・中流的な消費スタイル”を重視するか、“時間・節約的な消費スタイル”を重視するかで若年世代ほど価値判断の個別の違いも大きくなっているが、お金と時間とやり甲斐を両立させられるような幸運なワークスタイルを確立できる人は少数派である。

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