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コンビニの廃棄弁当をなぜ持ち帰ってはいけないお店(店長)が多いのか?:売り場の弁当と競合する廃棄弁当の商品価値

弁当の実売数を予測した発注量の調整は難しく、廃棄ゼロの発注は供給不足で機会損失を生む。廃棄弁当をどうするかは店長の裁量だが、廃棄を当てにされる損失もある。

「粗末にしたくない」コンビニ「廃棄弁当」持ち帰ったら謹慎処分ーーなぜダメなのか?

なぜ廃棄弁当を持ち帰るのがダメかは、法律論よりも『市場の商品に無料のものはない』の資本主義原則に近い。店長の厚意で廃棄コストを店がかぶってくれて『うちのコンビニでバイトすれば廃棄弁当は持ち帰っていいよ』は有り得るが、厳密には『廃棄弁当の使用価値』は『売場の弁当の使用価値』と殆ど変わらないからである。

コンビニは商品を売って利益を得る事を目的とした営利事業者だから、弁当の商品価値を毀損するような習慣はできるだけ作りたくない。まさに『廃棄弁当は誰でも持って帰って良いの習慣』を作る事は、『売場の弁当の商品価値の毀損・無料弁当との競合』につながるリスクだ。捨てる事と上げる事は商売上では全く異なる行為だ。

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機動隊員2人が寮で自殺、仕事を辞められない心理,旭化成建材の『杭打ち偽装事件』について。

死ぬなら逃げればの声も多いが、寮の機動隊に志願するような人は『嫌なら逃げる・合わなければ転職・上が悪いの価値観』を否定する信念で生きてきて、信念と現実の矛盾で正常な判断力を失いやすそう。

機動隊員2人、自殺図る 1人死亡、遺書に「いじめ」

今でこそ辞職・転職について『合わなければ別を探そう・辛くて耐えられなければ辞めたほうがいい』の柔軟な価値観も広まってきたが、少し前まで体育会系的組織では特に『ここで勤まらなければどこに行こうがダメ・逃げ癖がついたらまた逃げる・嫌な事や人間関係から逃げる敗北者』といった精神論的な価値が支配的だった。

厳密には、現在でさえ保守的な組織・人ではこの手の『ここで勤まらなければどこに行ってもダメ・履歴書の印象が悪くなる・みんなができることがなぜお前だけできない・大企業や公務員を辞めた人間は信用されない』の価値観は相当に根強い。仕事で自殺するような人は『親世代の期待・価値観』が影響している事も多いだろう。

自殺するほど職場の人間関係・いじめが辛ければ辞めればいいと言える人は、ある意味で自分の職業・仕事を『生計を稼ぐための手段』と割り切れていて、『現在の仕事の既得権・蓄積(今の仕事を続けることで得られる所得・福利の見積もり)』が低めな人。公務員の警官・機動隊員を辞め転職すれば大半は待遇が悪くなる。

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学校の勉強は何の役に立つのか?:高学歴者の人生はそうでない人よりも幸せか。真のプラグマティズム。

学校の勉強とそれに基づく知識教養が個人の幸福に結びつくかは確かに未知数だが、人生の選択肢は広がる。実利と関係ない知的好奇心・教養趣味の強さは『知る・語る・書くが好き』かどうかの差、『知』は幸福と不幸の両方の種なり。

「学校の勉強なんて役に立たないじゃん!」と言われたら、どう諭す?

世の中、深く考えず余計な知識を蓄えない方が、案外スムーズに気楽に生きていけるケースが多いのも事実の一面ではある。勉強ができる人の方ができない人よりも人生の総体として分かりやすく幸せになるか(精神を病まず天寿をまっとうできるか)というとそうでもない印象もある。読み書き計算レベルは必須の能力としての話。

高学歴で広範な教養・文化・素養の持ち主というのは、その精神世界の版図が広く話題・着想が豊富で、物事の道理と自然の摂理(法則)を一通り知り得ている者ではあるが、身体・欲望軽視の主知主義に陥る事で『感じる事・楽しむ事の価値』が混乱し、社会一般の平均的な幸福・快楽の軸から行為の志向性が脱臼しやすくなる。

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バブル崩壊以後の日本は“失われた25年+変化した企業観・労働意識”の歴史でもある:『日経ビジネス』のシャープのリストラ記事から思うこと

日本経済・日本人の労働の歴史を振り返れば、1980年代末のバブル絶頂期に『エコノミック・アニマル』としての日本人の企業・労働への適応力は最高度に高まった。都心の上場企業のサラリーマンは、夜遅くまで働いて夜の街に接待に繰り出し、札束をばらまくような飲み方をして、一日の疲労・ストレスを紛らした。給料は儲かっている会社で勤続年数を積み上げている限りはずっと上がる前提だから、分不相応な金額の車・住宅のローンを組むことの不安も少なかった。

就活と大学教育・価値観の多様化と経済格差の広まり:これからの時代を生き抜く働き方

『右肩上がりの給料と明るい未来・3回以上の大型給与・海外旅行やリゾートの福利厚生・手厚い企業年金の老後保障』などで、毎日ハードワークで人生全体を捧げる絶対の忠誠心を持つ社畜になることに何の疑いも持たずにいられた時代である。

またインターネットも携帯電話もない時代で、みんな30歳くらいまでには結婚してしまう皆婚の風潮も残っていたから、会社の労働・家庭・子供にリソースを投入しなければそれ以外にやることも殆ど無く(現実問題として実際に顔を知っている人の範囲でしか人間関係やコミュニケーションができない)世間体も今より格段に厳しかった。

バブル経済末期は調子に乗った大企業が、学生の質を精査しない青田刈りで、極端な大量採用をした時代でもあり、現在では簡単には社員をクビにできない大企業の『人件費コスト問題』となっている。

一部上場企業でも、ヒラで部下のいない特別な技能・知識・実績もないバブル期採用のサラリーマン(40代半ば)を大量に雇用し続けているが、日本の解雇規制に守られた『バブル期大量採用世代』は企業の構造改革を停滞させる要因にもなっている。

少し前の団塊世代の『ノンワーキングリッチ問題』と並んで容易に解消できない問題であるが、実際は日本の1980年代までの中流階層の豊かさの大部分も、こういった特別な才覚・能力・実績がなくてもいったん組織に入った人を冷遇しない(退職金まで出して長く在籍させる)という企業の家族主義経営に支えられていた背景が大きいといえば大きい。

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就活と大学教育・価値観の多様化と経済格差の広まり:これからの時代を生き抜く働き方

大学は『学問・教養の府』であって就職予備校・資格取得の専門学校ではない。だが、理系学部の産官学連携の流れ、アメリカのビジネススクールのような起業家や企業幹部の養成(金融専門家養成)課程などを考えれば、一般的な学生のニーズは『良い企業に就職するための大学』にシフトしている。

良い企業という場合には、財閥系・政府系などの安定したレガシーな大企業、平均所得が高く福利厚生の良い上場企業(高収益企業)を指すことが多いが、近年はワーク・ライフバランスやブラック企業嫌悪の価値観から、『長時間労働・ハラスメントのない無理せずに働けるホワイト企業(職業以外の私的活動にも時間を割きやすい企業)』を多少収入が低くても希望する学生が増えている。

朝から晩までのハードワーク(営業・企画など対人折衝・顧客対応のある精神力を疲弊する業務)を回避して、夕方6~7時には帰りたい人たちの一部は、地方公務員や限定正社員、派遣社員、バイトなどにも流れていく。

厳しいことをいえば、現代の日本には8時間きっかりで終われる定時労働で、それほど強い精神的ストレスのない仕事であれば、日本の平均所得の約400~500万円台を稼ぐことはよほどの才覚・幸運に恵まれなければ難しい。短い時間で仕事を済ませたい、仕事はほどほどでアフターはゆっくりしたいと思えば、大半はアルバイト+α程度の給与水準に留まりやすい。

逆に、大卒者がイメージするオフィス街を拠点とするホワイトカラーの仕事ではなく、工場勤務・現場仕事(重機操作・長距離配送等)の正社員のブルーワーカーのほうが時間きっちり(残業代もきっちり支給)で400万円台以上の年収を稼ぎやすいかもしれない。

日本の大企業の採用面接では嘘でもいいので『会社のためなら何でもやる自分・業務遂行のために一日の労働時間など全く気にしない自分』を演出しなければまず採用されない、他の応募者の大半がそういう全人格的コミットの姿勢で来ているので、自分だけ手を抜いてワークライフ・バランス(そんなに無理はしません)を語っていれば競争で脱落して選ばれないだけである。

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業務が多様化するコンビニバイトの時給は安いのか?:給与に反映されにくい忙しさ・接客スキル

昔のコンビニバイトは商品を精算する『レジ業務』と『商品陳列廃棄』が中心だったが、現在は多機能レジを使った『顧客の多様な要求処理』で仕事量・業務内容が増えている。

コンビニバイトは割に合わない? 「業務が多様化しているのに時給がそれほど変化なし」

スーパーは今でも顔を見ずにレジ打ちしてるだけな感じだが、コンビニにせよカフェにせよ最近のバイトは『サービス業としての要求水準』が高まった為か、昔たまにいた『無愛想な店員・やる気なさそうなバイト』は余り見かけなくなった。GS(ガソリンスタンド)も凄い笑顔での接客…賃金に関係なく感情労働が増え、働く側は大変になったかも。

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